めぐみ保育園

お知らせ:めぐみだより

《新年明けまして、おめでとうございます!》1月のめぐみだより

《新年明けまして、おめでとうございます!》
2019年がスタート。今年は少し雰囲気が違うのか、5月には「平成」から新しい元号「?」に代わります。暮れの天皇誕生日の講話を聴きながら「平成が戦争のない時代として終ろうとしている」という言葉の中に戦争を知る世代が本当になくなっていく実感がありました。天皇の働きについては語ることはできませんが、被災地訪問をはじめ、沖縄を11回訪問し続け、サイパン・パラオやフィリピンへの慰霊の旅を自分の使命とされ、常に戦争を意識されて過ごされてきたことがわかります。戦後74年になる今、次々とその世代が亡くなり、世界は再び、極端な自国主義的な大統領や勢力が生まれてきています。生温い平和主義ではやっていけないとばかり他の人や他の国を顧みない時代に入っています。新しい年に向けて、私たちは何を大切にしていくのか一人ひとりが考えていかねばと思います。
昨年、もう一つ「いろとりどりの親子」という映画を見る機会がありました。作家アンドリュー・ソロモンのノンフィクション本「FAR FROM THE TREE」。自分をゲイとして受け入れようと苦悩している両親の姿に直面したこときっかけに、さまざまな家族の生きざまを、自閉症やダウン症、低身長症、LGBTなど、親とは違う性質を抱えた子をもつ300以上の親子に取材して生まれた作品をレイチェル・ドレッツィンがドキュメンタリー映画化したものです。「しあわせの形は無限に存在している」の言葉のなかに、多様な幸せの在り方を学んでいく家族の困難と喜び、認めあうことの大切さを感じずにはおれませんでした。
映画の評で谷川俊太郎さんが「『違う』ことが恐怖と憎悪を生み、『同じ』ことが共感と愛を生む、そう思い込まされている私たちに、この映画は違う次元の可能性を見せてくれる」と書かれていました。人一人ひとりの生き方が多様であり、認め合えるとき本当の幸せがあるように、それぞれの立場を認めあえる社会であり、国と国との関係であることを構築する努力が必要であると思います。
自分本位であったり、人を顧みない主義主張に振り回されることなく、自分で回りを判断して考えることができる子どもたちを育てていきたいと思う年の初めでした。
失敗してもへこたれず、試してみる、やってみる。ケガをして自分の力がわかることもある。自分やともだちの良いところをいっぱい見つけてくれる子に育ってほしいと思います。
本年も、職員一同よろしくお願いいたします。     奥田輝代