めぐみ保育園

お知らせ:めぐみだより

《わたしは、さがしています》9月のめぐみだより

《わたしは、さがしています》
アメリカ人の詩人アーサー・ビナードの言葉と岡倉禎志(おかくらただし)の写真が語るこの絵本「さがしています」は、子どもたちと迎えた「平和を考える日」の写真絵本です。
おはよう おはよう
おはようございます
あなたにとって「いま」は 何時?
わたしにとって「いま」は いつでも
あさの 8時15分。
もともと わたしの
ながい はりと みじかい はりは
「おはよう」のあと ちくたく ちくたく
「こんにちは」「こんばんは」
「おやすみ」へ まわっていました。
ヒロシマの にぎやかな とこやさんの
かべに かかって。
わたしは みんなに
「なん時」って おしえるのでした。
でも 8月6日の あさ 8時15分に
ピカアアアアアッと きました。
あの光は わたしの顔の 「1」にも
「2」にも 「3」にも 「8」や
「9」の 数字にも ささってきました。
わたしの 「いま」は とまったのです。
「おはよう」の
あとの「こんにちは」を
わたしは さがしています。


戦後73年を迎え、私たちにとって原爆や戦争は遠い昔のことになりました。しかし未だ身近に紛争や原発被害で苦しむ現実があります。もはや、普通になっているのかもしれません。
 広島平和記念資料館に寄せられた遺品に込められた「生きたいと願う人々の声」を私たちは受け止めてきたのかなと不安になります。ヒロシマの濱井理髪店で時を刻んでいた壁時計-瓦礫から掘り出された時計は亡くなった人のいのち、生活や人生をカタリベとして伝えています。
私たちは、今を「元気で楽しく生活」できることに感謝するとともに、犠牲の中で生まれてきたこと、一方で多くの犠牲も生み出しているかもしれないことに、気づき目を耳を澄ましていける心を大切にしていきたいものです。
子どもたちには、この日のことだけではなく、出会った世界を、お話や音楽、写真や絵を通して、想像し自分でとらえ考えることができる力
を育てていってほしいと願います。
9月は少し過ごしやすくなるでしょうか?この夏は「熱中症」でお外にも出ることができない日常?でした。お外で身体ものびのびと使って遊んだり、敬老の日のお祝いの中で共に過ごせる喜びを感じることができればと思います。又、2歳児保育室の一部を遊べる空間としてリフォームする工事があります。少しご迷惑をおかけすることになりますが、ご協力お願いします。     奥田輝代